科捜研の女第4話ドラマの感想

1軒の町家で、女性の死体が見つかった。駆けつけた(沢口靖子)たち科捜研のメンバーは、驚愕! なんと現場は、天井近くまでうずたかくゴミの山が積まれた、いわゆる“ゴミ屋敷”だったのだ。ここにあるゴミすべてが事件の証拠品なのか…と、一同は言葉を失う。ゴミの山を乗り越えて、遺体と対面したマリコ。
引用:http://www.tv-asahi.co.jp/kasouken/story/
時事問題を織り交ぜながら、科学を駆使して犯人に迫る、緩急のある展開が好きで毎回見ています。6日放送分は、「ゴミ屋敷で事件が起きたら」こういう捜査をするんだろうなーと想像しながら、画面に見入っていました。認知症による行方不明者問題、年金不正受給問題なども、きちんと扱われており、ストーリーを丁寧に作った感じがしました。ソーシャルワーカーの描き方が、あまりにも“理想的”すぎて、現実離れしていると感じた点が、多少引っかかりました。
沢口靖子は今回もシリーズごとに少し年齢を感じるような表情になってきましたが、相変わらず重厚感を感じさせてくれ安心してみれました。
今回の内容はいつも通り沢口扮する科捜研の分析官が疑問を持ち分析機械を駆使して結論を導き出すという、水戸黄門や大岡越前のドラマと相通じるものは変わりませんが、それがいいんですね。
沢口靖子の科捜研の女は今過渡期だとお思います。あと5年もすると実年齢もおばさん世代になり超安定して何歳までも同じ役ができる俳優に成長すると思います。
今回も終盤に意外な犯人という推理ドラマの王道と、それを導く科学捜査。そして閉ざしていた心を開いて友情が芽生えるラスト。よくできていると思います。
ただ、整理される可能性があるゴミ屋敷的な借家に大事な証拠を隠すのは不自然と思われ、また何故頭蓋骨だけなのかというのも自分には分からなかったので、作者の都合かなと思います。
今回の犯人の男性も酷かったですね。身勝手な理由で殺人を犯したうえに、安達さんに向かって罵声を浴びせるなんて。ですが、今の世の中を表現しているようで、少々重いお話でしたね。安達さんのような方が役所やボランティア団体にたくさんいらっしゃれば、きっと今の時代でも自殺や誰にも気付かれない自然死も防げるのかもしれませんね。今回のお話は、是非公務員の方に見ていただきたいと思います。
今回の事件現場はゴミ屋敷。わたしも片づけられない部類の人間ですがさすがにあんなになるまでは放置しないな~と思っていたら、どうやら住人は精神的な問題を抱えているらしく、納得しました。明日は我が身で片づけようと思いました。
今回のゲスト女優さんは安達祐実さんと末永遥ちゃんでした。どちらも子役から活躍しているベテランさんです。中でも遥ちゃんのツンデレ具合は絶妙でした。個人的には権藤くんがいるときに出演してほしかったです。ボウケンジャーつながりで。
今回の証拠品はゴミの山全部でした。まさか科捜研がゴミをあさるとは見るからに大変そうだったので、仕事とはいえ相馬くんお疲れ様って感じです。マリコさんのムチャぶりを久々に見た気がしました。
今回のみどころは何と言っても白骨化した遺体から生前の姿を復元する技術でした。粘土を使って丁寧に顔を復元するマリコさんがものすごくかっこよかったです。CGなどコンピューターを使って復元するよりもリアルな方法だと感動しました。
今回の事件のポイントの一つに「蕎麦アレルギー」があります。被害者の遺体の些細な痕跡を残さず鑑定するマリコさんだからこそ辿りついた発見です。そしてゴミ屋敷内のゴミの中から血痕がついた蕎麦がらを見つけるに至るのです。科学捜査は小さな見落としも許されない厳しい世界なのだと思いました。
ソーシャルワーカーって、とても大変な仕事だなぁと思いました。私は、実際に接したことがないので知らなかったのですが、あんなに一生懸命に接して、好かれればいいのですが、嫌われたり、恨まれたりして、今回は罪までかぶらされそうになったり・・。最後は、犯人も、死体が置いてあった家の人も、ソーシャルワーカーの方に対して、感謝の気持ちがうまれて、よかったです。